日本白斑学会 事務局

日本白斑学会事務局

概要

設立趣旨

日本白斑学会は、白斑の病態解明と新規治療法の開発、白斑に興味を持つ研究者の情報共有、若手研究者の育成、白斑に関する諸問題への取り組み、国内・海外への情報発信、ならびに国際共同研究に対する日本の窓口となることを目的として設立されました。

概要

白斑の病態はメラノサイトに対する自己免疫機序や自然免疫、酸化ストレスの関与など多くの病態・機構が推測されていますが、それだけでは説明がつかないことが多く、いまだに未解明の部分が多く残っています。治療に関しては、現在保険診療で行われている光線療法、外用療法、外科療法では有効性や適応症例に限度があり、治療に難渋する例も少なからず経験されていることと思います。つまり、白斑患者救済のために、知恵を出し合い、共有する必要があります。

一方、国際的には近年の白斑研究の盛り上がりと並行して、2011年よりフランス・ボルドー大学のAlain Taieb教授とローマ大学のMauro Picardo教授を中心にVitiligo Global Issues Consensus Conference (VGICC)を定期的に開催して、用語や評価方法の統一基準を話し合ってきました。日本からは、大阪大と山形大のメンバーが中心となって参加し、意見を述べてきました。

隣国韓国では色素性病変の診療・研究の活動性が高く、すでに韓国白斑学会(Korean Society of Vitiligo)が設立され、年1回のペースで2018年の段階で第7回まで開催されています。そこで、この韓国のグループと共同して、東アジア地域での白斑診療・研究を発展させるべく、中国、台湾のグループにも声をかけて、East Asian Vitiligo Association(EAVA)を設立し、第1回学術大会を2016年4月15、16日にソウルにて開催しました。つまり、白斑研究において国際的に対応する日本の窓口となる学会が必要です。

さらに、現在、白斑に対して有効との報告があるJAK阻害薬をはじめとするいくつか新薬が近いうちに臨床応用されるであろうとの予想もあり、学術的に議論される場所が必要と考えます。

以上の経過と理由より、我が国においても白斑学会を組織して治療経験・研究データの集積が必要と考え、日本白斑学会を設立いたしました。

2018年3月9日に第1回日本白斑学会(第2回EAVAと共催)(大阪市)、2019年11月22日に第2回日本白斑学会(岡山市)を開催し、盛会のうちに終了しました。今後も国内のみならず海外への発信窓口としても学会を発展させていきたいと考えています。